ふわふわの犬や猫、うさぎなど、動物と触れ合うと心がなごやかになって、とても癒されますよね。
実はこの癒し効果、単なる気のせいではないのです。
動物の癒し効果は実際に認められており、それを活用したアニマルセラピーという療法も存在します。
今回は、動物の癒し効果やアニマルセラピー、また動物に癒される方法について詳しく紹介していきます。
もくじ
動物の癒し効果
ふわふわの毛並みと愛らしい表情が魅力的な動物。
そんな動物と触れ合うと、実は私たちの脳内では、以下のようなホルモンバランスを安定させてくれる物質が分泌されるのです。
- セロトニン
- オキシトシン
- フェニルエチルアミン
それぞれの物質の特徴と効果について、順番に見ていきましょう。
精神を安定させるセロトニン
セロトニンは、精神安定剤によく似た分子構造をしている物質です。
セロトニンには、精神を安定させたり、心に安心感を持たせたりする作用があります。また、ストレスに対して一定の効能が認められています。
うつ病の原因は、セロトニンの減少であると考えられています。逆にいうと、セロトニンが十分に分泌されることで、イライラや気分の落ち込みといったうつ症状が改善します。
気持ちを前向きにしてくれるオキシトシン
オキシトシンは、別名「愛情ホルモン」「幸せホルモン」「絆ホルモン」とも呼ばれています。
主に、親しみを抱いている相手と触れ合うことで分泌される物質で、ストレス反応を弱めたり、情緒を安定させて優しい気持ちにしてくれたりする効果があります。
また、オキシトシンは精神が整うだけでなく、対人関係に対する前向きな意欲や学習意欲、記憶力向上など、私たちにさまざまな嬉しい効果をもたらしてくれる物質なのです。
やる気がみなぎるフェニルエチルアミン
フェニルエチルアミンは、「恋愛ホルモン」として有名な物質です。
フェニルエチルアミンが分泌されると、気分が高まり、活力がみなぎってきます。
また、フェニルエチルアミンには、やる気を燃え上がらせてくれるドーパミンの分泌を助けてくれる作用もあります。
アニマルセラピーの効果
アニマルセラピーとは、動物と触れ合うことで心の疲れを癒し、心身のバランスを整える療法のことです。
アニマルセラピーの歴史は古く、その始まりは20世紀半ば頃だといわれています。
動物と触れ合うことで、うつ病の患者や高齢者、障がい者の方々に笑顔が生まれ、運動能力や認知機能が向上し、毎日を活き活きと過ごせるようになるのです。
実際に心臓に疾患を持っている患者さんにアニマルセラピーを行ったところ、驚くべき効果が発覚しました。
心臓疾患の患者さんに対する調査では、ペットを飼っている人は1年後に53人中3人死亡、飼っていない人は1年後に39人中11人死亡と言う、死亡率に大きな差が生じています。
引用元:アニマルセラピーとは │ 日本アニマルセラピー協会
心臓に疾患を抱えている患者さんを対象にした調査では、ペットを飼っている人と飼っていない人で、死亡率に大きな差が生じたのです。
こうした調査の結果からも、アニマルセラピー、つまり動物との触れ合いが私たちの精神や健康に大きなメリットをもたらしてくれていることが分かります。
動物の癒し効果は、しっかりと科学的根拠に基づき、世界的にも認められているものなのです。
実際に動物と触れ合う方法
アニマルセラピーや動物の癒し効果について理解すると、今度は「じゃあ実際に動物と触れ合って癒されたい!」と思いますよね。
ここからは、実際に動物と触れ合って癒される確実な方法について紹介します。
ペットを飼ってみる
動物と触れ合うことで癒しを得たいという場合、実際にペットの飼育を始めてみるのもひとつの手でしょう。
自宅にペットとして動物を迎え入れれば、いつでも動物と触れ合うことが可能です。
とはいえ、ペットは軽はずみに飼えるものではありません。命を育てるという、大きく重い責任が生じます。
ペットの飼育について勉強し、確かな覚悟を持ったうえで、改めてペットを迎え入れることを検討してみましょう。
犬カフェや猫カフェに行く
「ペットを飼うのは難しくてできないけど、動物とは触れ合いたい……」
そんなあなたはぜひ、犬カフェや猫カフェに遊びに行ってみてください。
犬カフェや猫カフェは、おいしい食事を楽しみつつ、実際に犬や猫とたくさん触れ合うことのできる場所です。
ひとつのカフェにつき10匹以上の子たちが揃っているので、お気に入りの子もきっと見つかるはずですよ。
触れ合わずに動物に癒される方法
「実際にペットを飼うこともできないし、犬カフェや猫カフェに行く時間もない……」「動物の恩恵は受けたいけど、実際に触れるのは苦手……」
そんなあなたのために、ここからは実際に触れ合わずに動物に癒される方法を紹介します。
時間の余裕がない方や、動物に触るのが苦手な方はぜひ参考にしてみてくださいね。
動物のぬいぐるみで癒される
本物の動物と接することが難しい場合は、動物のぬいぐるみと触れ合ってみるのがおすすめです。
「ぬいぐるみで代用するのに意味ある?」と疑問に思うかもしれませんが、実はふわふわした手触りのぬいぐるみを触るだけでも、オキシトシンなどの快楽物質は分泌されるのです。
ぬいぐるみならお世話をする必要もなく、お金がかかるのは買う時だけなので費用もそれほどかかりません。
ぜひお好きな動物のぬいぐるみをお迎えして、ふわふわした手触りに癒されちゃいましょう。
YouTubeで動物の癒し動画を観る
YouTubeでかわいい動物の癒し動画を観るのもおすすめです。
実際に触れずとも、小さくて愛らしい動物たちが戯れ合っている姿を見るだけで、想像以上に心がなごみます。
ちなみに、私が最近大好きなのは「ポメラニアンのマヨちゃんねる」さんです。
男性の飼い主さんと、とっても愛くるしい白いポメラニアンのマヨちゃんが織り成すほっこりと温かい日常が動画にされており、観ているだけでとっても癒されます。
どの動画も短くて観やすいので、ぜひぜひチェックしてみてくださいね。
動物と触れ合って癒されちゃおう
動物と触れ合うと、気持ちがなごやかになって癒されるほか、やる気が出てきたり物事に対して前向きになったりと、いいことづくめです。
実際にペットを飼ってみるもよし、犬カフェや猫カフェに行くもよし、ぬいぐるみや動画で動物のかわいさを堪能するもよし。
あなたのお好みやライフスタイルに合わせた方法で、ぜひかわいい動物たちから癒しをもらってみてくださいね。